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ドクターKno独りごと;2024年を振り返る

2024年もあと1日で終わり。今年もいろいろあったが、今年ほどイデオロギーのぶつかり合いで火花が散った年はなかったのではないだろうか?価値観の多様化。10人いたら10の正義がある。何が正解で何が不正解なのか?残念ながら全ての物事が満場一致で解決できるものではないのは事実だ。

 

「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉がある。19世紀の詩人ジョン・キーツが唱えた言葉だ。どうしても対処できない状況に耐える能力のことを指す。容易に答えが出ない事態にも性急に事実の解明や理由を求めず、不確実さや未解決であることを受容する能力と言い換えることができる。

 

多様化する価値観のぶつかり合いや容易に答えの出ない事態に対して、最も必要なのは「共感すること」である。ぶつかり合いながらも最良の改善策にベクトルを向けるよう、意図的に柔軟にふるまう。最悪の事態にならないように能動的に耐える。現代はそういった能力が要求される時代であろう。

 

我々は今 分水嶺に立たされている。

「価値観の多様化」という時空を経て、

ひとは 医療は 世の中は

いったいどこに向かって流れていくのだろう?

 

旭川リハビリテーション病院副院長